ベースアップ? なにそれおいしいの?

今年の春闘の目標は定期昇給維持だったそうだ。
インフレであればどうだったか? と、つい考えてしまう。
もちろんインフレ下ではベースアップを勝ち取るのははるかに容易だ。
インフレ率をうわまることができるかどうかは別問題だが。


デフレ下でベースアップを目標に出来ない労組は求心力が衰えるだろう。
貨幣錯覚とベースアップの「勝利感」。


多分、長年のデフレは労組の弱体化に確実に一役買っているのだろう。
弱体化した労組は将来のインフレ時代のベース・アップを勝ち取れるのか?


本当にインフレがいいのか?と思わんでもない。
労働者がおとなしい日本で。*1


経済学的には短期の予想を越えるインフレが必要なんだろけど。
意外と日本の場合は比較的長期で効いたりして。


まずは需給ギャップを解消しなければ問題の外か。


http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20091214/1260748556

ラスカルさんのエントリに関連して少し思い当たるのは、わが国の政治的保守化との関係だ。特に1980年代以降、右傾化という用語が左派系論者を中心に使われてきたようだが、こういった傾向が経済的にも影響を及ぼしてきた可能性はあるのかもしれない。つまりかつて労働組合が強かった(左派の強い)時代にはインフレ圧力がかかりやすかったという面があり、このことが経済の高成長と関係があったと仮定すれば、その裏返しが近年の保守化とデフレバイアスおよび低成長の関係なのかもしれない、ということだ。

*1:意外な事に(?)今般の危機下では米国労働者もおとなしかったらしい。まあかの国は日本よりさらに組織率が低いらしいが