血液型性格判断
この日記の、実質的に最初のエントリで、「血液型性格判断は自分の周辺では、当たってる体験が多い気がする。これは血液型性格判断を受け入れる人々がそれに影響されてるせいではないか」という意味の事を書いた。
ただし、確証バイアスというかサブタイプ化というか、まあ、自分の感覚ってのはそれほど信頼できるものでないわけで。*1
先日、はてなブックマークのホットエントリ『「ニセ科学」の授業をやろう!』経由で読んだ長崎大学教育学部の授業のレジュメ(pdf)に、まさにその問題についての研究が書かれていた。
実際にそうなっているかもしれない
● 山崎・坂元(1992)では、「A型っぽい性格」と思う人の多
かった性格特性について「自分が当てはまる」と回答した
人が、年を追うごとに、A型とそれ以外で差が開いていった
● 嘘の情報により、性格(少なくとも自分で思う自分の性格)
が歪められてしまっているのかもしれない!!
ただ、この生データを省略した回帰直線っぽい図だと良く判らないんだよね。
こんなはっきりしたデータがあるのか!っと一瞬思ったけど。
冷静に考えりゃ、ここまでキレイな結果が確実に出るならもっと議論が起きてるはずだし。
(こちらのブログに同じ著者による1991年の論文の批判的分析がある)
まあそういった疑問はおいといて、ここで人格形成期に血液型性格判断を信じた人間は実際にその影響を受けた性格になるとしてみよう。
影響を受けるとはどういう事なのか?
影響を受けて実際の行動が変わるのか?
それとも自己評価が変わるだけなのか?*2
人間の「自由意志」のありかたというのは実に興味深い問題だ。
被験者に異性の写真を選ばせる。あとで違う写真を提示して「なぜこの写真を選んだのか」と問うと、みな最初に選んだ写真と違うのにもかかわらず、その理由をとうとうと述べるとか。
リベットの実験以来、「自由意志」の存在は風前の灯という考え方もあるのだけれど、それに関してはそのうちまた。
ところで、今日、ネットで、理研と東大の先生方の共同研究で血液型B型の人は貧血リスクが低いという結果が得られたとかいうニュースを読んだ。
たかが糖修飾遺伝子がヘモグロビン濃度に関係するんだろうか?
以前ふと思った細胞組織の糖修飾と受容体の生理活性に関連があったりするんじゃないの?という疑問も説得力がある可能性?
いや、むしろ遺伝子クラスタとか近接遺伝子のからみというところか。